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高等学校からのお知らせ

「河北新報 第27回新聞記事コンクール」で多数入賞しました。

2021/10/21

今回のコンクールでは高校3年生5名が入賞し、入賞者が多いということで、優秀学校賞も高校では本校が頂きました。

 

論説委員長賞  三浦 菜乃葉 「助け合いの社会をつくろう」

優秀賞     佐々木 祐也 「いかにして仙台の歴史的町名を活用するか」

        関 ふみか  「『かわいそう』の意味」

        東海林 香里 「無意識の偏見に気をつけよう」

佳作      高橋 あすか 「命の大切さ」

 

【記事の要約】と【受賞の感想・抱負】を紹介いたします。

 

☆三浦 菜乃葉 「助け合いの社会をつくろう」

 私は、多様性が注目される社会において、いま一度、国民が他者と共に生きることの大切さを理解し、多様性を認め合うべきだと考える。高校3年生の夏休みに参加した障害児のお世話を行うボランティアでは、沢山の子どもの笑顔と幸せな姿を目にした。障害に悪いイメージをもつ人はどのくらいいるのだろうか。障害の有無にかかわらず互いが助け合っていくことのできる社会をつくり上げるためには、若い世代が自分にできることを考えるべきである。

 

 「この度は、論説委員長賞という素晴らしい賞を頂戴し、光栄に思います。受賞の知らせをいただき、改めて身近に起きている様々な問題に目を向け、他者のために自分には何ができるのかを考えることの大切さを実感しました。今後は、この表彰を心の支えとして、表彰の栄誉に恥じぬよう、さらに努力し大きく成長していきたいと思います。」

 

 

☆佐々木 祐也 「いかにして仙台の歴史的町名を活用するか」

 仙台市は、戦後復興の区画整理、住居整備事業等に伴い、多くの町名を変更し、1962年の「住宅表示に関する法律」により、住所表記も変更した。しかしかつての町名の保存や継承を求める市民の声に応じた市は、旧町名やその由来等を刻んだ石碑、「辻標」を市内88カ所に設置した。市はパンフレットや地図の作成等も行い、旧町名(歴史的町名)の活用を図ったが、この仙台のまちに、より活気を与えるためには、もっと別の活用手段があるはずだと私は考えた。

 

 「地元に焦点を当てたので、それが評価されて嬉しいです。私は大学に進学したら歴史学を学ぼうと考えています。なので単に調査を行い事実を明らかにするだけでなく、そこから浮かび上がる課題や解決策についても考えを広げられた事は、私自身にとって非常に大きな財産になったのではないかと思います。」

 

☆関 ふみか  「『かわいそう』の意味」

 あなたは「かわいそう」という言葉を日常的に同情や哀れみの意味を込めて使っていないか。私はその言葉の裏には、「あなたは不幸だ。」というレッテルを勝手に貼り付け、そのイメージを相手に押しつけている様に感じる。私自身、障害がある兄を持つ可哀想な子というレッテルを貼られ、不幸であることを強要されてきた。時が経つにつれ、可哀想な子であるということが普通になり、多くの人が私自身を見てくれなくなっていた。日本語の中には可哀想と同じ様な言葉は多くある。それを見つけて言語への理解を深めていくべきである。

 

 「今回、この作文を書くことを通して、自分の主張や考えをまとめ、分かりやすく文にすることの難しさを再確認しました。何度も文の構成に納得がいかず、書いては消しての繰り返しでしたが、最終的に入賞することが出来、とても嬉しかったです。これからは自分の進路に向けて、自信を持って多くの文章を書いていこうと思いました。」

 

☆東海林 香里 「無意識の偏見に気をつけよう」

 世の中は、「アンコンシャス・バイアス」で溢れている。アンコンシャス・バイアスは、無意識の偏見という意味で、最近注目を集めているものだ。血液型で相手の性格を想像することや、海外の人はコミュニケーション能力が高いという言動は、自分の先入観や勝手な解釈で起きている可能性がある。ここで重要なのは、アンコンシャス・バイアスはいつでも、どこでも、誰にでも起こりうるものだということだ。だからこそ、この存在を知り、自己認識を深めることが必要になってくる。

 

 「入賞したと報告を受けたときは、とても嬉しかったです。自分が書いた論説文が入賞したということは、それを読んだ人に自分の考えが伝わったのだという達成感を得ることができました。文章を書くのが楽しい、考えを深めていくことが面白いと思えました。大学生になっても、このような機会があれば、積極的に参加しようと思います。」

 

☆高橋 あすか 「命の大切さ」

 最近コロナや人が亡くなるニュースが多いが、年々、自殺をする人が増えている。私の周りにも自殺をした人がいる。それは幼馴染で親友でもあった大切な友達だった。彼女は高校に入学し、重度の喘息であることが明らかとなった。ある日、「生きていても苦しいだけだから死にたい」と言ったきり、連絡が途絶えた。後に彼女は自殺という決断に至ったと知った。私はこの経験から、どんな状況にいても自分を信じてくれる人がいるということを理解して生きることの大切さを、沢山の人に伝えたい。

 

 「今回初めてこのコンクールに作品を応募して、佳作として選んでくださってとても嬉しかったです。私が最近体験したことをもとに書いていて、事故や火事で亡くなる方が増えているので、生きることの大切さや意味があることを、沢山の人に知って欲しいと改めて思いました。これからも自分の伝えたい事をしっかりと伝えていきたいです。」

 

受賞された皆さんおめでとうございます。